
現在、「スウェーデン式サウンディング試験(SS式試験)」よりも効率よく正確に地盤の状態を調査することができる方法として、「表面波探査法」が注目を集めています。
「表面波探査法」とは、地震波の一種である表面波を使う調査方法です。起振機で人が全く感じないほどの小さな地震を人工的に発生させ、地震波が地面の中を伝わる状況を2つの検出器で受け取りコンピューターで解析します。
深度10mまでの地盤支持力と沈下量、そして表面混在物の調査が可能です。
法律にのっとった安心の調査方法です。
- 表面波探査法では、結果がすべて数値で得られます。
- 調査員の経験や判断に加えて、個人差のない客観的なデータが得られます。
- 調査する場所は予定建物の4隅と中央の5箇所を測定します。
礫やガラが混入している地盤でも、深度10mまで地耐力(地盤支持力+沈下量)が調査できます。
また、地盤を傷めない非破壊方式なので、地盤改良後の確認検査にも最適です。
地盤状況を高い精度で把握できるため、的確な補強工事が可能となり、施主様に安全で安価な基礎設計を提案できるようになります。無駄な出費や地盤沈下の心配がないため、施主様も安心してお過ごしいただけるでしょう。
2000年度国土交通省告示第1347号で、建物の基礎の選定には沈下量を考慮することが定められました。つまり、住宅建築の際の地盤調査は、地盤支持力だけでなく沈下量を含む地盤調査を行うことが、法律上要求されているのです。
その点、表面波探査法では、地盤支持力しかわからないSS式試験とは違い、地盤支持力と沈下量の両方を調査することができます。国土交通省の告示をクリアできる、法律にのっとった調査法です。
測定した表面波の伝播状況と速度を調べることで地層境界が解析され、地層ごとの支持力や沈下量が推定されます。これらを並べて地層構成を予測することで面的な解析が可能となり、不同沈下の可能性を極限まで予測できるようになりました。
そのため、不要な地盤改良や杭工事がなくても、十分安全という判断が可能となるのです。
これらの技術は、(財)先端建設技術センターの技術審査証明も受けています。
- 地層境界がわかります。
- 地層の傾斜や厚さがわかります。
- 地層ごとの許容応力度(支持力:kN/m²)が算出できます。
- 地層ごとの予想沈下量(cm)が算出できます。
- 他にも異物・地盤の緩み(空隙)・埋設管等の存在も確認することができます。
これらの多くのデータ解析により不同沈下の可能性を判断するので、安全で必要十分な地盤対応策が可能になりました。
5箇所とも同じ作業の繰り返しになります。1棟の調査は2〜3時間程度です。
小雨程度なら調査可能ですが、地盤面に水溜りがあると調査できません。
アスファルト・砂利面でも調査可能ですが、有筋のコンクリートは調査できません。
土質・水位はわかりません。幅の狭い場所での調査には向いていません。
宅地地盤調査として広く行われている「表面波探査法」と「スウェーデン式サウンディング試験(SS式試験)」との大きな違いは、点ではなく「面」で調査していることにあります。
測定するのは、検出器と検出器の間の範囲(通常50cmもしくは100cmの円形の範囲)となります。礫や異物による部分的な情報ではなく、平均的な地盤情報を得ることができます。

住宅の地盤調査としては、「表面波探査法」と「スウェーデン式サウンディング試験(SS式試験)」が一般的です。
その他に大きな建築構造物のための「ボーリング(標準貫入試験)」などがあります。
この3つの地盤調査手法について、住宅業界紙の「日経ホームビルダー」が特集の中で掲載した「主な地盤調査の比較表」をご紹介いたします。
| 地盤調査手法 | 調査の概要 | 結果の 信頼性 |
試験土質の 範囲 |
試験の 簡便さ |
試験費用 |
|---|---|---|---|---|---|
| 表面波探査法 | 起振機と検出器で表面波(レイリー波)速度を測定し、地盤構成と地盤の強度、特性を把握する | ○ | ○ | ○ | ○ |
| スウェーデン式 サウンディング試験 |
スクリューポイントを地盤に貫入させ、そのときの貫入に要する荷重と回転数から抵抗値を測定する | △ | ○ | ◎ | ◎ |
| ボーリング (標準貫入試験) |
ボーリングで穴を開け、レイモンドサンプラーを地中に打ち込む打撃回数(N値)を測定する | ◎ | ◎ | △ | ▲ |
主な地盤調査試験の比較(日経ホームビルダー2000年10月号より)
上記比較評価からも、「表面波探査法」が全体的に高い評価を受けていることがわかります。
また、この他にも「地盤改良工事の発生率が低いため、余分な費用が抑えられる」という点から、「表面波探査法」はSS式試験より高い評価を受けています。
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